2023年3月27日、東京都で、有志の弁護士会員の方々と、意見交換会を行いました!
2023年3月27日に,変えよう!会代表の及川智志ほか支援者の弁護士と東京都の弁護士会員有志の方々との意見交換会を開催させていただきました。
リアル+オンラインでの会議で実施し、ベテランから60期代の若手弁護士まで幅広くご参加頂きました。
①法曹人口問題、②法曹養成制度の問題、③法テラスの問題、④高額な弁護士会費の引き下げの問題、⑤若手の地方定着支援の問題などについて、率直なご意見をいただき、有意義な意見交換となりました。
いただいたご意見のうち、いくつかのご意見の要旨をご紹介します。
【法曹人口、法曹養成問題】
・自分も社会人経験を経て弁護士になったが,法科大学院は未修者に不誠実ではないかと思う。裁判官の新規採用が定員割れしているのは、司法試験合格水準の低下の表れだと思う。
・弁護士が増えすぎると人権活動ができなくなるという増員制限派の言い分と,弁護士の仕事は増やせるという増員派の言い分があるが,どのあたりがバランスがいいかで決めるしかないと思う。
・現状だと、弁護士の経済的裏付けがなくなって魅力のない弁護士業界になっていることを考えると弁護士の数は多すぎるかもしれない。
・大手の事務所から独立して、街弁の苦労がわかって考えが変わった。仕事を取るのはとても大変。合格者1,000人以下に賛成。
・司法試験合格者を減らしても弁護士が減るわけではないことの理解が深まっていないのではないか。
・法科大学院はお金がかかる。法曹の志望者が少ないと平均的な質が落ちるのは当然ではないか。
・儲からない仕事に優秀な人は来ないのが現実。
・インハウスローヤーとしても,この状態(弁護士人口が過剰な状態)では定年後に街弁をやることができないので,街弁の状況には関心がある。
・旧司法試験制度に戻してほしい。
【弁護士会の在り方など】
・会費引き下げについては、会員の関心が高いと思う。
・弁護士会が、お金を使ってCMをやるのは無駄遣いだと思っている。
【法テラスの問題】
・少年事件をやって法テラスに不服申し立てをしたが,3,000円アップしただけで徒労感を感じた。相弁護人の若手弁護士は手間をかけるのが煩瑣であると言うことで不服申し立てをやらなかった。
・法テラスは扶助協会の頃から真水の援助金額はあま変わってないのではないか。余計なところにお金を使っている。
・今後は扶助の収入・資産の基準を厳しくして対象事件を絞って,償還不要などにする方向性がよいのではないか。
・法テラスの低い弁護士報酬アップは会員の関心が高いと思う。
・現状の法テラスには透明でないところがある。
【変えよう!会の活動について】
・FAXニュースで意見発信をするのはよいとおもう。
・若手弁護士の地方への定着支援はもっと打ち出していいのではないか。
お話をお聞きしていると、会員の皆さんが、弁護士人口の過剰増員や現在の法曹養成制度、法テラスの問題(特に不合理な報酬の低額さ)について、問題意識をもっていることを強く感じます。
現在の、日弁連の取組ではいずれも極めて不十分なところだとおもいます。
こうした会員のご意見に,日弁連はきちんと応えていく必要があります。
ご参加頂いた皆さま、本当にありがとうございました!