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<ともに日弁連を変えよう!市民のための司法をつくる会>

弁護士の就労環境の改善・若手支援

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弁護士の就労環境の改善

 日弁連が実施した「第69期の弁護士就業状況アンケート集計及び分析結果」の自由記載欄には、「ボスのパワハラ、過干渉、会務を実質的にやらせない、弁護士業務以外の負担が大きい、仕事を教えない、外部と交流させない等いわゆるブラック事務所が多いです。このような実態を知らないまま就職してしまい、苦労したり、退職してしまう同期を何人も見ましたし、私もその一人です。」といった悲痛な意見が寄せられていました。 
 第70期に対する同様の日弁連アンケートにも、長時間労働やパワハラはもとより、民間企業では考えられないようなマタハラが横行しているなど厳しい意見がたくさん寄せられていました。第72期の調査結果でも、「困っていること」に「長時間労働・休みが取れない執務環境」や「叱責や暴言等がある」といった回答が寄せられるなど、弁護士業界にはまだまだパワハラ、セクハラ、マタハラが横行し、働きやすい環境からはほど遠い状況にあります。 
 日弁連会員専用ホームページの「若手弁護士の皆さんへ 就労環境でお悩みの方へ」でも、暴力やハラスメントがひどい、労働条件・環境やハラスメントがひどい、非弁提携が疑われる事務所、弁護士職務基本規程の問題が疑われるといったケースが紹介されています。
 こうした若手弁護士の現状と意見を真剣に受け止めるべきではないでしょうか。これを受け止められず、このまま日弁連が変わらなければ、日弁連も弁護士会も崩壊してしまいかねません。
 労働時間の短縮、差別的扱いやセクハラ・パワハラ等の禁止、いわゆる「ブラック事務所」問題など、弁護士の就労環境を改善するための制度的な対応は、日弁連の喫緊の課題です。SOGI(性自認や性的指向など)ハラスメントへの対応と、これを起こさない環境作りも必要です。
 若手弁護士の働き方に関する問題については、勤務条件のミスマッチや入所後のトラブルを防止するため、勤務時間、休日休暇、給料・収入、個人事件の受任の有無等、最低限合意すべき事項について定めたガイドラインを策定するべきです。日弁連も、ある程度のハラスメント対応はしていますが、パワハラについては弁護士のための相談窓口がないなど、まだまだ不十分であり、ハラスメント対応の拡充が必要です。
 また、ひまわり求人求職ナビが就職活動において活用されていることから、同ナビの記載事項を見直し、たとえば、勤務条件明示書面の交付の有無等の項目を加えるといった工夫をすることも有意義です。

若手・新人の支援・地方定着支援の充実

 民事法律扶助と国選弁護の報酬引上げ、手続面も含めた法テラスの改革、非弁対策の徹底、いわゆる「ブラック事務所」対策、就労環境の改善、就業・転職支援、研修の充実、「若手弁護士サポートセンター」の拡充などにより、若手弁護士を支援し、若手弁護士が安心して業務に取り組めるようにします。

 組織内弁護士については組織の中で人権擁護の担い手となれるようJILA と連携するなどして独立性をサポートする取り組みを行います。

 また、弁護士を増やすだけの政策では、地方で新人・若手弁護士が就職することは困難です。そもそも日本経済全体が大都会集中指向を強めるなかで、都会と地方が給与水準で競争することも困難です。とすれば、新人・若手弁護士が地方を選択する動機付けをしなければ、地方で就職する新人・若手弁護士は増えません。そこで、新人・若手弁護士を物心両面で支えて受け入れる体制、たとえば「チューター制度」などが全国に普及できるよう、日弁連から支援することで、新人・若手弁護士の地方定着支援を図ります。


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