全国行脚日誌

2019年10月10日 午後0時から 米子市内のホテル、午後5時30分から 鳥取県弁護士会館

鳥取県は東西に長いです。西の中心、米子市で昼食をとりながら意見交換、その後、自動車で移動し、夕方に鳥取市の弁護士会館で意見交換をさせていただきました。いただいた意見の概要は以下のとおりです。

・これから日本の人口は減り続けるが、鳥取県の人口減少は全国に比べても早い。この減少スピードが怖い。新規に弁護士を採用し、複数弁護士の事務所を経営しているが、新規採用は、仕事がたくさんあるからではない。弁護士1人あたりの経費負担を軽くするため。将来も弁護士を続けていけるのだろうかと不安。ネット情報氾濫のなか、顧問先を維持できるのかとも思う。ブラック事務所問題が言われているが、たぶんボス弁も稼げていないということも原因ではないかと思う。

・鳥取の普通の弁護士の法テラス依存度は5~7割くらいだと思う。事務員がいない1人事務所も増えている。

・司法試験受験者数が10分の1になった。法曹志願者激減が大問題。

・弁護士のお金もプライドも失われた。

・弁連大会で「若手カンファレンス」をやっても、日弁連の偉い方々は「そっか」と聞くだけで、日弁連が変わることはないのだろうと思う。こんな企画に金と労力をかけ、若手をつきあわせないでほしい。

・弁護士になって5年、10年と過ぎてもキャリアアップできない状況。誇りを持てない。事務員もいない1人事務所。「なんで自分なんかを司法試験に受からせたのか」と思ってしまう。国選弁護や扶助を担わせる労働力がほしかっただけではないのか。

・島根大学の法科大学院は募集を停止し、日本海側では金沢にしか法科大学院がない。この状態だと、一人暮らしをしてその分さらにお金をかけてまで法曹を目指すのは難しい。それでも法曹を目指すとすれば、予備試験での突破を狙うしかないと思う。

・法科大学院については、行きたい人は行けば良いと思うが、必須の制度ではないと思う。とくに研究者教授の授業は、役に立たないものが多い。実際、実務でもほとんど役に立たない。卒業して司法試験受験資格取るためだけに通ったのが法科大学院。これを存続させる金があるなら、谷間世代にまわしてほしい。

・法科大学院ではみんな内職をしていた。試験に受からなければ意味がないので。法科大学院で学んだことは実務には役に立っていない。入学前から基礎的な知識があれば、法科大学院教育にも意味があると思うが、ゼロからスタートするというのでは厳しい。法学部3年+法科大学院2年という改革もするようだが、それでは詰め込み教育になるだけ。

・鳥取会は、不公平是正のため、谷間世代の会員弁護士に対し、毎月1万円を10年間、合計120万円を給付している。感謝している。鳥取会に対する忠誠心が向上した。

・都会から来る弁護士は、ややこしい事件、安い事件はやらない。そういう事件が地元弁護士に残される。

・鳥取会には鳥取修習を経験して弁護士として定着する人が多いが、田舎は面白くないといって都会に帰る司法修習生もいた。理由はわからないが、都会志向の修習生は多い。いま修習生は6人(最多時8人)。鳥取会では年に1.5人入会がないと会員数が維持できない。会員が減ってしまうと会務が維持できない。鳥取会の会員数は、ピーク時70人、いま65人。これ以上会員が減ると会務の負担が重くなる。

・年間所得750万円を保障しているのに、公設事務所の応募も最近少ない。神戸で独立する弁護士もいる。仕事は鳥取のほうが面白いが、生活は都会が良い、ということのようだ。都会志向の弁護士も多い。