全国行脚日誌

2019年9月17日お昼 名古屋(いこいの森法律事務所)

名古屋は今日も真夏日、議論も熱く、ますます元気と勇気りんりんです。以下のようなご意見をいただきました。

・法テラスは安すぎる。破産や民事再生など、費用まで含めて20万円いかない。そのわりに金銭管理をしてあげなくてはならないといった手間のかかるケースもある。

・国選弁護の見直しもしてほしい、逮捕され勾留前に調書を取られたり、処分保留釈放後の任意取り調べの対応が弁護人ではないのでできなかったり、傷害致死事件をひとりで対応しなくてはならなかったり、必死になって汗をかいて起訴猶予をとってもむしろ実入りが減ってしまったり、といった問題がある。それぞれの弁護士の善意に頼っていたら成り立たない。問題意識が共有されているのに日弁連が動こうとしない。

・日弁連はなぜ法務省の方を向いているのか。構造的問題なのか。

・新60期、法テラス利用者が9割、依頼者の3分の1に精神疾患があり、DV、虐待、高齢者のケースも多い。法テラスではない方からお金をもらうのが珍しい。法テラスも使えず、無料で動いているケースもある。法テラスを利用しやすく、隙間のない、現場の声を聴いてくれる制度にしてほしい。

・LACの報酬も安すぎる。

・69期、自分も独立したばかりだが、独立する人がちらほら出てくる世代。しかし、食べていけない人が出てきている。とくに首都圏の仲間が、奨学金や貸与金の返済すらできなくなっている。新人の就職が少し楽になってきているのは事実だが、たいへんな時期の人をどうするのか。法曹人口の問題は本気になって取り組まなくてはならない。

・63期、会務に参加する若手が減っている。谷間世代でたいへんな状況で委員会なんか行っていられない、という声も聴く。

・弁護士会の仕事の見直しも必要。ルーティンになっていないか、たとえば、法律相談センターは客が来ないのに金をつぎ込んでいるが、それはどうなのか、といった問題を痛感している。

・改憲については反対。安保法成立する前は弁護士会でデモをやったりしていたが、そういう活動を維持強化していかないといけない。

・63期、日弁連会長はこれまでは東京と大阪の談合で決まっていた印象。

・日弁連会長選挙の供託金300万円にはびっくりした。しかも一切返ってこないのは問題。

・62期、司法試験合格者を弁護士の増減が均衡するまで減らしてほしいというのが切実なる思い。人権擁護活動をしたくてもできないという話をたくさん聞いている。弁護士を殺すには人数増やせば良いという思惑が見え隠れしている。弱い人のための仕事をしている弁護士自身が身を粉にしていて疲弊している。そのうち、そういう弁護士がいなくなる危機感がある。貧すれば鈍する。弁護士が人並みに生活できるような状況にしていくには、合格者減が喫緊の課題と感じている。

・弁護士人口については、すごく減らさなくてはならないというところに自分の意識がすとんと落ちてはいない。弁護士ゼロ地域にしょっちゅう行っているが、リーガルサービスが届いていない地域がある。そういう仕事をやってくれる弁護士は限られている。だから、仲間は増えてほしい。そのためには、やはり法テラスの報酬が良くならないと。

・公費を活用するには、行政に弁護士の必要性をわかってもらう必要がある。また、必要なものにはお金をかけなくてはならないという自治体の意識と、弁護士は安売りしないという弁護士会の意識の調整が必要。

・若手が一番わからないのは日弁連が何をやっているか。ブラックボックスになっていて、日弁連の上位の人たちが勝手に現場の肌感覚とは乖離したことをやっているように感じる。会費だけ取られている、強制加入でなければ弁護士会から抜けたいという弁護士はたくさんいる。日弁連は、個々の弁護士のために仕事をしやすいようにしなくてはいけないし、それがひいては人権擁護に繋がる。

・若手が元気になれるようにしないといけないし、弁護士が庶民の味方、在野法曹として生き残れるようにしなければならない。

・20年後にどうなのか。後輩が受験生でいるのはわかるが、20年後に志が高い人でなければ人権擁護活動をやれないというのではまずい。

・司法「改革」の歴史的背景には新自由主義がある。アメリカから来る「年次改革要望書」が国政全般について微に入り細に入り日本政府に指示していた。政治改革、行政改革、最後に司法改革。政府に強い圧力がかかり法曹人口が激増させられた。

・日本の弁護士会は世界に冠たる制度で、歴史的成果を上げてきた。この弁護士制度の意義を世間にアピールする必要があった。弁護士会費の大部分は国民のために使われている。この点もきちんと分析したうえで社会に伝えていかないといけない。