重点政策

重点政策「概要」

1 司法試験の年間合格者数を1000人以下とすることを求めます。

弁護士白書2018年版の予測でも、弁護士人口は、以下のとおり推移し、2030年に5万人超、2040年に6万人超、2050年に最多の6万3374人に達します。
  2018年 4万0066人  2020年 4万1962人
  2025年 4万6820人  2030年 5万1754人
  2035年 5万6453人  2040年 6万0729人
  2045年 6万3352人  2050年 6万3374人
しかも、日本の人口は減少し続けます。弁護士白書2018年版によれば、弁護士1人当たりの国民数は、2050年までにおよそ半減します。
弁護士需給のバランスを改善し、弁護士の収入が急激に低下している現状や、弁護士が自由と正義のための仕事をしにくくなっている現状を打開し、弁護士の職業的魅力、弁護士の夢とプライドを取り戻さなくてはなりません。

2 法科大学院を司法試験の前提としない制度改革を求めます。

2018年の法科大学院の入学者数は1621人に止まりました。 
これは、2006年の入学者数5784人に比べると約28%にすぎず、この間、法科大学院の入学者数は3分の1以下まで激減したことになります。
74校あった法科大学院のうち38校の法科大学院が廃止されるか学生の募集停止をしており、2018年7月現在で学生の募集をしている法科大学院は36校にすぎません。法科大学院制度の失敗は明らかです。

3 給費制の完全復活と「谷間世代」の不公平是正を求めます。

法曹養成の責務は国にあるのですから、国は司法修習生に対し生計の維持に足りるだけの生活費を支給し、修習に専念できるようにしなければなりません。
とすれば、給費制を完全復活しなければなりません。
まずは、現在の裁判所法(修習給付金制度)を谷間世代に対しても遡及適用するように、日弁連の全力を挙げて、求めるべきです。

4 政府に対し、日本司法支援センター(法テラス)の低額かつ不合理な報酬のあり方を見直し、報酬と実費を引き上げるとともに、被援助者への給付制を実現すること、少なくとも償還免除を大幅に拡大することを求めます。

また、犯罪被害者、難民、外国人、子ども、精神障害者等、生活保護などの法律援助事業の国費化を求めます。

5 弁護士偏在対応については、弁護士過剰の時代に応じた政策の見直しを進めるべきです。

また、偏在対応弁護士事務所については、貸付等の安易な援助制度に頼ることなく、地方自治体との提携を強める等、法律事務所の経営を継続して支えることのできる実質的な支援策を構築すべきです。

6 労働時間の短縮、女性への差別的扱いやセクハラ及びパワハラ等の禁止、いわゆる「ブラック事務所」問題への対応など、弁護士の労働環境を改善するための制度的な対応を検討し、この実現を目指します。

7 いわゆる「9条加憲論」など恒久平和主義に反する改憲に対し、また、国家緊急権の創設に対し、人権擁護団体としての日弁連の立場から、明確な反対意見を提出できるよう、早急に会内での意思統一を進めるべきです。

秘密保護法、共謀罪法、安保法等の悪法については廃止を求めます。

8 少年法と刑事法の改悪に反対します。「改正」刑訴法については見直しを求めるべきです。

9 国選弁護制度については、逮捕直後からの国選弁護人の選任、在宅被疑事件への国選弁護制度の導入、被疑者国選弁護における弁護人の複数選任規定の見直しなど、さらなる拡充が必要です。

また、国選弁護報酬の見直しと拡充(不起訴事件や保釈についてなど)を求めます。

10 日弁連会費の減額を検討すべきです。

とくに若手を中心に会費の負担感が重くなっています。
もちろん人権擁護のために必要なものは支出するとして、削るべき支出は削って、会費見直しをしていかなければなりません。
会員からお預かりしている大切な会費は、会員が納得するように使わなければならないはずです。

11 日弁連の重要政策を民主的に決定するべきです。

単位会や各弁連、各種委員会、一般会員の意見を大切にするべきです。
委員会等の構成と議論は、単位会や各弁連からの意見を反映させるべきです。
また、日弁連の最高意思決定機関は総会ですが、総会での意思決定は、派閥工作の末に獲得された多数の委任状の行使により正常に機能しているとは言えません。
そこで、委任状には、委任事項ごとに賛成、反対、賛否一任を明記することを義務づけるなど、委任状行使の在り方を検討するべきです。
さらに、日弁連会長選挙の制度も改革すべきです。派閥に属さない候補でも、また、資金力に乏しい候補でも、公平に闘える選挙制度を構築するべきです。