2019年11月11日17時から 山形県弁護士会館

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山形県弁護士会館は昔デパートだったビルの8階にあります。同会の会員は100人前後を行ったり来たりとのこと。小雨が降り出すなか、たくさんのみなさまにお集まりいただきました。いただいたご意見の概要は以下のとおりです。

・平成14年度に法律が作られて、法テラスがあっという間にできた。法科大学院も作られて、弁護士激増政策がとられた。これらの司法改革が始まる当時、弁護士が生き残れなくなる、と言っていたが、その予測どおりになった。弁護士が人権擁護という使命を果たせなくなってきているのではないか。

・若手弁護士が考えているのは人権擁護を果たすための経済的基盤をどうするのかということ。業務拡大が必要だが、結局、金脈はなかった。いったいどうすればよいのか。

・法テラスの報酬引き上げのためには、財源の問題がある。政治家と財務省を動かさないと変わらない。

・司法改革で弁護士自治が崩壊するのではないか、と懸念している。弁護士には、人権擁護と市民に対する法的サービスという、ふたつの顔がある。後者からすると、弁護士増加の方向、広告自由化ということになる。しかし、市民にアクセスする広告については、日弁連の役割であって、個々の弁護士に任せるのは良くなかった。それで、顧客獲得競争になった。都会から来て広告で顧客を集めている弁護士は儲かるところだけさらっていって、儲からず手間のかかる案件は地元に残される。それで本当に市民のためになっているのか。弁護士の基本を忘れているのでは。弁護士の使命を忘れてはいけない。

・60期代の弁護士が、10年ほどキャリアを積んで、新人弁護士を採用する側になってきて、就職状況が改善しているという見方もあるのでは。

(私の意見)
改善と見られている事情もあると思うが、仕事がたくさんあって採用しているのか、経費を負担してもらうために採用しているのか、労働条件や労働環境などにより短期間に辞めてしまうといった問題がないか、いまの状況が持続可能なのか、といった点も含めて検証が必要だと思う。いま改善が見られるとしても、法曹人口の問題は、30年40年といった長期で考える必要があり、そうすると、毎年1000人以上の合格者数はやはり破滅的な増員といわざるを得ない。

・地方会でも、新人の面倒を見てくれる、事件を回す、というのが難しくなっている。

・法曹コース、在学中受験といった法科大学院の改革に効果はあるのか。法科大学院を強制しないというのも1つの方法だが、その場合、法科大学院を修了したら司法修習を1年にするといったメリットを与える方法もあるのではないか。

・志願者激減で法曹の質は大丈夫なのか懸念している。

・女性弁護士が家事や育児と仕事や会務を両立していける環境が整っていないのに、女性クオータ制と言われても、できない。

・日弁連の会務が多すぎる。地元会でも10委員会くらい担当している。そうした負担が軽くなれば、独身のうちは、女性クオータ制に対応できるかもしれないが、家族があって子どもがいると無理だと思う。

・お金にならない仕事はたくさんあるが、弁護士が足りないということはない。

・司法試験合格者については1000人以下を支持する弁護士が過半数だと思う。ただ、どうせ変わらないだろう、実現できるのか、と懐疑的になっていて、それで動かないのだと思う。

(私の意見)
直ちに「法曹人口問題緊急対策本部」を作る。メンバーは各単位会、各弁連から少なくとも1人ずつを集める。院内集会を開く。各単位会で集会をする。市民団体と連携する。地方議会から地方自治法99条に基づく意見書を国会や関係行政庁に出してもらうなどする。貸金業法改正などの消費者運動による法改正や給費制維持緊急対策本部の活動の経験があるので、これを活かすなどすれば、実現できるはず。1500人台が4年続いて動かない、いまこそ1000人以下を強く主張するときではないか。

・山形は1000人の会長声明、総会決議を出しているが、理事は1年ごとに替わってしまう。継続性のある組織に、議論できる人を選出して、法曹人口問題に対応するきちんとした組織を作らなくてはならない。

2019年11月7日18時から 新築4年目の愛媛弁護士会館にて

投稿日:

翌日が四国弁護士会連合会定期大会というのに、たくさんの愛媛会のみなさまにお集まりいただきました。ありがとうございます!いただいたご意見の概要は以下のとおりです。

・法科大学院は、確かにお金もかかるし、学ぶ機会が不平等になってしまっている。試験の対策は他でやってくださいという感じで、法科大学院は、司法試験合格のためにはむしろ邪魔になっている。ただ、法科大学院制度を否定されることには、法科大学院出身者としては、複雑な気持ちがある。

・金銭的、時間的に公平な試験、平等なチャンスを与えるためには、究極的には単純な制度にするべき。予備試験組が増えているし、法科大学院は、法曹コースなどの手直しだけでは限界に来ているのではないか。ただ、法科大学院出身者としては、法科大学院を廃止と言われると複雑な気持ちになる。

・法テラスについては、経済的弱者のための制度として意味があると思うが、独立開業して間がないという立場からは、法テラスの案件が増えると、経済的にとても苦しい。法テラスの報酬基準、費用の見直しが必要。ただ、被援助者の負担軽減のため、償還免除の拡大もあわせて進めてほしい。

・法テラスと契約しないと国選刑事が来ない、生活保護の委託援助も使えない。法テラスを通さないと事件が受けられない制度はおかしい。法テラスに習熟度を評価されたくもない。

・全国的な非弁対策、広告規制に取り組むべき。弁護士の業務を守るだけでなく、消費者被害の救済、防止のためにも。日弁連は、非弁と広告審査の委員会に人と金をかけるべき。

・67期、谷間世代。国が法曹養成の費用を出すのが筋であるはず。修習貸与金は返せない額ではないが、不公平感がある。

・日弁連から地方単位会でやれと言われる課題が多すぎる。

・地方では会務がたいへん。委員会8つに入っている。委員会では、いつまでも若手のままになっている。しかも若手は、法テラス事案が多く、多数の事案を受けなくてはいけないので、忙しい。
・弁護士会には何も期待していない。委員会に来ないという判断についても正しいと思う。

・委員会活動、会務については、会員が増えても盛り上がっていない。どの委員会に行っても同じ顔。どうしていったら良いのか。人を減らしても解決になるのか。プロボノの充実はどうやってすれば良いのか。

・委員会活動は大切。弁護士が一般の方から尊敬されてきたのはそういう活動。ビジネス弁護士になってしまえば、一般の自営業者と変わらない。しかし、弁護士が増えて、多重会務問題が逆に広がった。ビジネス弁護士は、他の弁護士の活動をただ乗りで利用している。

・ある意味、弁護士は職人で、親方の仕事を見て勉強してきた。そういうのが全くなくなってしまった。裁判官も同じ状況。裁判所の中で憲法や人権が語られていない。

2019年11月7日正午から 広島の法律事務所にて

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今日は広島で意見交換会。20年来の同志を中心にお集まりいただきました。お昼ご飯をいただきながら、侃々諤々の議論をしました。その全てをご報告するのは差し支えもありそうなので、いただいたご意見のごくごく一部を以下のとおりご報告します。

・人権擁護というが、それが何なのか突き詰めておく必要がある。自分は目の前の依頼者を助けるために、ずっと頑張ってきた。それを人権擁護というつもりはない。

・離婚でも、借金問題でも、貸金の回収でも、それらの問題を解決するという弁護士の日常業務はすべからく人権擁護活動ではないのか。

・弁護士が食えないという主張、司法試験合格者を減らせという主張は、弁護士会のエゴだと世間から批判されるのではないか。弁護士が人権擁護のためにやっていると主張しても、世間の人からすれば、それは金儲けだろう、ということになる。このへんをどう説得していくかは、とても難しい。

・医者が食えないと言うと世間は理解してくれるが、弁護士が食えないと言っても世間は理解してくれない。困難ではあるが、弁護士が社会の中で果たしている役割を社会に訴えていくなどしていく必要がある。

・弁護士の仕事には二面性がある。人権擁護と社会正義の実現を使命とするという公共的で公益的な側面と、自分で稼いで生きていくという生活者であり事業者であるという側面。このふたつのバランスをとる必要があるのではないか。

・日弁連会長選挙に立候補するために300万円が没収されるなど、驚きであり、そんな悪習は直ちに無くしたほうが良い。選挙運動ももっと自由にしないと、金と人をたくさん使える候補しか会長になれなくなる。

・日弁連の意思決定を民主的にするべき。たとえば、総会では、白紙委任状の禁止、書面やインターネットを通じた議決権の行使なども検討すべきでは。

2019年11月6日夕方 東京・弁護士会館

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2週続けて東京での意見交換会です。前週は派閥系の若手弁護士の主催でしたが、今回は無派閥系の主催会です。その全てをご報告するのは内容的に差し支えもありそうなので、いただいたご意見の一部を以下のとおりご報告します。

・法科大学院を修了して司法試験を合格したとして、1000万円借金があるというケースはわりとあたりまえ。2回目の法科大学院という人もいて、1回目は借金できただけ。それでも諦めたら就職すらできない悲惨な結果が待っているので、やるしかないと。

・70期、若手弁護士の使われ方はひどい。ボス弁に言いように使い倒されている。1年も持たずに就職した事務所を辞めていく人がたくさんいる。事務所に残ったら残ったで、月給30万円とかで搾取され続ける。これではなんのために弁護士になったのかと、悩むばかり。

・司法試験合格者を増やしすぎ。いまの法曹人口政策はこれから10年後のことすら考えていないのではないか。弁護士になったことを後悔している。もう少しましな業界にしてほしい。

・62期、一般民事事件を多く扱う普通の弁護士事務所を辞めて、今年から企業内弁護士になった。ワークライフバランスを考えると、インハウスに魅力がある。

2019年10月30日夕方 東京・日比谷図書館大ホール

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東京弁護士会内若手3会派主催の意見交換会がありました。荒中さん(仙台会)、川上明彦さん(愛知会)、山岸良太さん(二弁)、及川(千葉会)が参加、会場にお越しいただいた若手を中心とする約100人の弁護士のみなさまとの間で2時間超にわたり活発かつ充実した質疑応答が交わされました。

その内容は、公表して良いのかわからないのでご報告できませんが、おもしろかったです!

他会でもやっていただけると良いなあ、と思いました。

2019年10月30日 午後1時から 岐阜県弁護士会「岐弁ホール」

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織田信長の黄金像が輝く岐阜駅前から車で約5分、岐阜地方裁判所近く、岐阜県弁護士会の大ホール(100人くらいは入れそう。)で意見交換会です。支部からもお集まりいただきました。ありがとうございます。いただいた意見の概要は以下のとおりです。

・裁判所のなかで自由な判決を書けるようにしたいと裁判官が言っていたことがある。その後、司法改革が進んだが、裁判官が自由に判決を書けるようにはなっていない。裁判所が国や権力や大企業のほうを向いてしまっている。

・市民の市民による市民のための改革と思っていた司法改革が実は全然違う方向に進んでしまった。途中で止めようとしても止められなかった。それで間違った方向に来てしまい、その責任の一端を感じている。だからこそ、変えなければならないと訴えかけている。

・弁護士が過当競争になり、弁護士の尊厳が失われている。

・文部科学省に法曹養成を任せたのは間違いだった。法科大学院は廃止しなければならないと思っている。

・弁護士会内に生じた溝を感じている。たとえば、委員会活動にしても、業務拡大など実際の自分仕事に結びつく委員会には若手を含めて委員が集まるが、人権擁護委員会とか弁護士会の内部的な委員会など仕事に結びつかない委員会にはほとんど誰も来ない。

・弁護士激増により弁護士の経済的基盤が破壊され、志ある優秀な弁護士でも、経済的理由で弁護士を止めざるを得ないというケースが増えている。また、近年は、業務の負担から精神を病んでしまう弁護士も多い。弁護士人口の増加政策が間違っていることは明らかであり、速やかに弁護士増加を止める必要がある。

2019年10月10日 午後0時から 米子市内のホテル、午後5時30分から 鳥取県弁護士会館

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鳥取県は東西に長いです。西の中心、米子市で昼食をとりながら意見交換、その後、自動車で移動し、夕方に鳥取市の弁護士会館で意見交換をさせていただきました。いただいた意見の概要は以下のとおりです。

・これから日本の人口は減り続けるが、鳥取県の人口減少は全国に比べても早い。この減少スピードが怖い。新規に弁護士を採用し、複数弁護士の事務所を経営しているが、新規採用は、仕事がたくさんあるからではない。弁護士1人あたりの経費負担を軽くするため。将来も弁護士を続けていけるのだろうかと不安。ネット情報氾濫のなか、顧問先を維持できるのかとも思う。ブラック事務所問題が言われているが、たぶんボス弁も稼げていないということも原因ではないかと思う。

・鳥取の普通の弁護士の法テラス依存度は5~7割くらいだと思う。事務員がいない1人事務所も増えている。

・司法試験受験者数が10分の1になった。法曹志願者激減が大問題。

・弁護士のお金もプライドも失われた。

・弁連大会で「若手カンファレンス」をやっても、日弁連の偉い方々は「そっか」と聞くだけで、日弁連が変わることはないのだろうと思う。こんな企画に金と労力をかけ、若手をつきあわせないでほしい。

・弁護士になって5年、10年と過ぎてもキャリアアップできない状況。誇りを持てない。事務員もいない1人事務所。「なんで自分なんかを司法試験に受からせたのか」と思ってしまう。国選弁護や扶助を担わせる労働力がほしかっただけではないのか。

・島根大学の法科大学院は募集を停止し、日本海側では金沢にしか法科大学院がない。この状態だと、一人暮らしをしてその分さらにお金をかけてまで法曹を目指すのは難しい。それでも法曹を目指すとすれば、予備試験での突破を狙うしかないと思う。

・法科大学院については、行きたい人は行けば良いと思うが、必須の制度ではないと思う。とくに研究者教授の授業は、役に立たないものが多い。実際、実務でもほとんど役に立たない。卒業して司法試験受験資格取るためだけに通ったのが法科大学院。これを存続させる金があるなら、谷間世代にまわしてほしい。

・法科大学院ではみんな内職をしていた。試験に受からなければ意味がないので。法科大学院で学んだことは実務には役に立っていない。入学前から基礎的な知識があれば、法科大学院教育にも意味があると思うが、ゼロからスタートするというのでは厳しい。法学部3年+法科大学院2年という改革もするようだが、それでは詰め込み教育になるだけ。

・鳥取会は、不公平是正のため、谷間世代の会員弁護士に対し、毎月1万円を10年間、合計120万円を給付している。感謝している。鳥取会に対する忠誠心が向上した。

・都会から来る弁護士は、ややこしい事件、安い事件はやらない。そういう事件が地元弁護士に残される。

・鳥取会には鳥取修習を経験して弁護士として定着する人が多いが、田舎は面白くないといって都会に帰る司法修習生もいた。理由はわからないが、都会志向の修習生は多い。いま修習生は6人(最多時8人)。鳥取会では年に1.5人入会がないと会員数が維持できない。会員が減ってしまうと会務が維持できない。鳥取会の会員数は、ピーク時70人、いま65人。これ以上会員が減ると会務の負担が重くなる。

・年間所得750万円を保障しているのに、公設事務所の応募も最近少ない。神戸で独立する弁護士もいる。仕事は鳥取のほうが面白いが、生活は都会が良い、ということのようだ。都会志向の弁護士も多い。

2019年10月8日午後6時から 群馬弁護士会館

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憲法違反の共謀罪法、秘密保護法、安保法の廃止を求めます、という、巨大な垂れ幕が目を引く群馬会の会館。県内各地から精鋭にお集まりいただき意見交換会です。意見の概要は以下のとおりです。

・弁護士が食えなくなると人権と社会正義のために働く弁護士が少なくなる、それでは市民の不利益になる。裁判官については職務の独立を守るために憲法で報酬を減額することはできないとされている。弁護士も同じはずではないか。

・法化社会といった抽象理念で弁護士を激増させたのが間違い。現実を見て少しずつ増やしていくべきだった。群馬弁護士会は全国で、弁護士数は上位3分の1だが、弁護士1人あたりの事件数は下位3分の1であるから、なおさら弁護士激増の影響は大きい。

・新62期、外国人、難民、女性といった社会的弱者からの依頼が多い。こんなに頑張ったのに、こんなに法テラスって安いのとがっかりしてしまう。事件数も減少している。委員会活動を含め、経済的に困った方のために働きたいと思っても、どうしてもやる気が出ない。手弁当や弁護団の事件にはどうしても足が遠のいてしまう。経済的基盤は大事な問題だと思う。

・法科大学院について。金がかかりすぎる。根本的に見直すべき。アメリカの制度を木に竹を接いだようにしても、うまくゆくわけがない。多様性に関しても、社会人でチャレンジする人がいなくなる。

・法テラスは弁護士を経済的困窮に追い込む制度。法務省のいいなりの制度。LACにしても保険会社のいいなりの制度。そういう制度を作って仕事は増えても所得は増えない。そして弁護士の尊厳が失われつつある。

・普通の弁護士が食べられるようにしてほしい。事件数減少は身にしみて実感している。

・若手が、多様性がなくなったというか、サラリーマン化していると感じている。

・憲法問題で明確な意見を出すべき。法律の話をしようと思えば、必ず政治色は出る。だからといって弁護士会の発言を控えるべきというのは理解できない。

・LACの報酬はどこで決めているのか。ごく一部の上の方が決めているのではないか。保険会社の言いなりになっていないか。不透明きわまりない。

・法テラスができるころに反対意見を言ったが、強引に押し切られた。弁護士会の機能を取られてしまった。人事権は法務省に握られてしまっているし、国選を法テラスが独占しているのはおかしい。

・弁護士増員問題については、実情を見ないで増やしている。

・法科大学院について当初から反対している。当初から懸念されていたことが、いま実際に起こっている。これらを推進してきた人たちはぜひ総括して反省してほしい。

・弁護士会が何を悩んでいるかということを社会にわかってもらう必要がある。

・法テラスが第二日弁連になるという懸念が現実のものになりつつある。要らないと言っているのに過剰なスタッフ弁護士の配点をされている。

・あまりにも経済的に追い込まれて、弁護士の使命が果たせなくなっているのではないか。委員会活動にも参加できない若手が増えている。

・法科大学院では前期修習終了程度のスキルを身につけることになっていたはずなのに、司法修習担当をしてみて、修習生が起案をできなくて驚いた。

・64期、法テラスの事務量が年々増えていてたいへん。

・64期、バランスを取ることを大事にして、政治交渉としての落としどころばかり考えていてはいけないのではないかと思う。自分が言いたいことを言って変えてゆくのが弁護士ではないのか。自分の言いたいことを言える人に日弁連会長になってほしい。

・ある程度収入があってこそプロボノ活動ができる。合格者数を減らす問題には取り組んでほしい。

・新65期、委員会活動や弁護団活動で弁護士自治の重要性を知った。委員会でも総会でもほんとうに若手を見かけない。興味がないのか、余裕がないのか、怖い状況だと思う。今日明日というわけではなくても、将来のことを考えると、とても不安になる。困っている人を助けたい、良い仕事をしたいと思って弁護士になった。だれかのために一生懸命というのを今後もずっと続けていけるのか不安がある。危機感がある。

*意見交換会終了後は和やかに懇親会!

2019年10月1日午後6時から「及川 VS 若手弁護士 ―タブー無しの意見交換会-」

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「及川 VS 若手弁護士 ―タブー無しの意見交換会-」が千葉県弁護士会館で開催されました。60期代のみなさまから忌憚のないご意見をいただきました!心に響きました。政策の参考にさせていただきます!ご意見の概要は以下のとおりです。

・谷間世代。将来の不安より現在の不安。新人弁護士が最初に入った事務所に定着しない。就職しても1年や1年半でいなくなってしまう。70、71期でとくに感じている。雇うほうの問題を解決する必要がある。ブラック事務所の規制などについてガイドラインをつくるなど対応するべき時期に来ていると思う。

・ブラック事務所の問題については「若手カンファレンス」で重ねて指摘しているのに「ひまわり求人サイト」も変わっていない。そもそも、日弁連執行部などが聞き置くだけで、現場に情報すら行っていないのでは。そういうガス抜きではなく、若手の意見集約機関を作ってほしい。現に病んでいる方でも意見を出せるような機関を。

・千葉会の現執行部は若手との懇談会を開催しているが、総会出席人数×3000円しか懇親会費を出さない。病気や育児などいろいろな事情があって総会にいけない人に配慮がない。そういうくだらないことをやって、若手の苦悩を理解していない。

・人権擁護大会を毎年やる必要があるのかと思う。時代錯誤。それより会費を安くしてほしい。若手カンファレンスについても同じ。

・どうやって法曹人口問題を変えるのか。正直、できるのだろうかと思ってしまう。具体的な方法を示してほしい(これに対しては、これまでの法改正運動で確立した方法論と具体策をお話しさせていただきました)。

・地方には法科大学院がないので、法曹になるために都会に出てくる。その後、地方に戻るかというと、すでに生活基盤や繋がりができている都会を選んでしまう。地方に戻ってどうなるか不安で、地方は選択しない。そういう事情もあって、若手の就職は都会に集中し、地方には行かないということになっているのだと思う。

・法テラス見直しはどうするのか。たとえば自動車を売る場合、貧困者だからといって安く売るわけがない。どうして弁護士だけ貧困者に対しては安価に商品を売らなければならないのか。法テラスはぶっつぶすべきだと思う。

・弁護士の職業に対する信用を支えているのは、会務や委員会や弁護団の活動をやっている弁護士たち。自分は辛くても頑張っているが、フリーライドしている弁護士がいて、犠牲になっていく弁護士がいる。そういう不公平をどのように改善していくのか。

・弁護士保険とか、スクールローヤーとか、業務拡大と言うが、負担ばかり重くて報酬は安く、手続も面倒で、良いことはない。

・刑事弁護では行き過ぎた自己犠牲を求められている。国選刑事弁護の担い手が将来どれだけ残るのか疑問。

*厳しい質疑の後は、懇親会で和みました。ご参加のみなさま、ありがとうございます!

2019年9月30日午後3時30分過ぎから 長野県弁護士会館

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松本から1時間あまり、高速道路をひた走りましたが、予定されていた開始時刻に少し遅れてしまいました。しかし、議論は熱かった!いただいたご意見の概要は以下のとおりです。

・地方から日弁連会長を出すべき時代である。ほんとうに地方の会員の生活の実情をよく知り、会務に専心をしているまともな弁護士の意見を日弁連執行部は充分に吸い上げるべき。

近年の日弁連執行部は、過去の踏襲であり、地方の弁護士の声をまともに聴いていない。それを改革する必要がある。司法制度改革審議会が矢継ぎ早に政策を出し、法化社会の理想、弁護士が足りないと、司法試験合格者3000人の目標を立て、法科大学院も創設した。法テラスも設立された。裁判員裁判も始まった。あれよあれよと司法改革が進んだが、第一線の経験が反映されなかったことに一番の問題がある。

改革があまりに急速で極端に進んだ。制度改革というのはあまりに急激にやるものではない。いろいろなひずみの検証が必要。司法制度改革の検証をやるべき、そのための組織を作って、弁護士の立場から検証するべき。これまでの候補者は言うだけで、誰ひとりとしてやらなかった。そのなかで法曹人口の問題が深刻になった。いまや決定的に弁護士過剰。地方でもそれははっきりしている。地方の弁護士会では司法試験合格者1000人以下にするべきと強く主張しており、長野でも平成22年から訴えているが、いまだに日弁連は1500人に固執している。

過剰になったことによって競合状態になり、法律扶助、国選依存が高まった。1日も早く、まともな弁護士がまともに活動できるようにしないと、とりかえしのつかないことになる。弁護士は自由主義者であるべき。そこに弁護士の魅力と価値がある。

・中坊弁護士の「弁護報酬はお布施」には違和感があった。弁護士を2倍にするなら裁判官も2倍にするべきと言っても相手にされなかった。裁判官、検察官は予算の関係で増えていかないのに、弁護士だけに司法改革のつけがまわされている。

・法テラスの収入要件は地方では全ての20代に当てはまる。

・弁護士事務所を維持していくためには、事務員のキャリアアップ、事務員家族の生活の確保なども重要になるので、そうした配慮もしてほしい。

・弁護士を辞める人も増えているので非弁の取り締まりにも力を入れていってほしい。

・憲法を巡る状況において、タイムリーに意見を言える日弁連にしてほしい。

・効率化、お金を使うな、シンポや集会はできるだけ少なく、など最近の日弁連は言うことがおかしくなっている。これ以上人権のための仕事をできないと明言する理事もいて、驚きを隠せない。こういう問題に正面から取り組まなくてはならない。

・地方の意見を法テラスや日弁連に出していかなくてはならない。裁判官や検察官は増えていないし、司法官僚が壁になっている。弁護士ばかりが増えていて、司法界全体は風通しが良くなっていない。法曹人口、法曹養成、根本的に考え直す必要がある。

・自分1人が食べていけてプロボノ活動ができていれば良いなあと思っていたが、法テラスには締め上げられ、自治体は弁護士を無料で使うのが当たり前ということになり、若手は生活と奨学金や貸与金の返済で苦しい。人権擁護活動に参加する弁護士が減って、ものすごく苦しい状況になっている。さすがにこれはおかしいなと思うようになっている。

・受験時代に即独、ノキ弁の報道を見るようになり、愕然とした思いになったのを覚えている。法曹人口問題についてあたりまえに減らせと言ってほしい。

・原則論、言うべきことを言ってほしい。昔の日弁連は言いたいことを言っていた。司法改革のころから内部から多少なりとも変えた方が良いという方向になったが、やはり原則論を言うべき。弁護士会は、医師会みたいに裏から手を回せない団体なのだから。

・ここ3~4代の日弁連会長は忖度、腰砕けの会長になってしまっている。最高裁は人権擁護の最後の砦、最高裁で弁護士出身判事が改革をしたが、最近の最高裁判事の任命は弁護士枠が無視されてしまっている。由々しき事態だが、日弁連執行部は事実関係を明らかにしたり抗議をしたりしない。その帰結が、大崎事件(えん罪事件)で再審決定をひっくり返した最高裁の棄却決定。著しく正義に反すると、有罪にするために言う最高裁、これに何も言えない日弁連には重大な問題がある。

・法テラスについてどう考えているのか。範囲を広げるのか。人権擁護活動をやる人とやらない人に二極化している。無関心層をどうするのか。

・日弁連との距離はすごくある。よくわからないところで決められている。日弁連には何を言っても無駄なのではないかと思っているところもある。地方の声を届けていってほしい。若手に希望を。

・法テラスの基準を変えようと言われてもピンと来ていない。こういう基準も仕方ないのではと思うこともある。依頼者の負担をどうするのか、自分たちの利益のためだけに声を上げるのはどうかと思う。

・人権擁護大会プレシンポに70人参加。記者会見はたった2人。弁護士会の発信力が落ちている。弁護士会の発信力を充実してほしい。そうすれば会務活動も頑張ろうという気にもなる。

・法テラスの給付制の実現と償還免除の拡大がとても重要だと思う。養育費減額請求など、実際やった仕事に比べ報酬が低すぎるが、依頼者の負担は重い。実父に対する認知請求で、高校生にも免除を認めないといったひどい実情がある。

・以前は、弁護士になったプライド、弁護士って良いな、人権擁護を担うという、究極的な一体感が弁護士同士にあったが、いまや単なるサービス業者のライバルのようになっていて残念に思う。

・谷間世代ではあるが、弁護士になったら人権擁護活動をやるべきだと思っている。しかし、貸与金償還をなくしてくれるのではないかという日弁連への淡い期待は裏切られた。20万円を日弁連からもらっても、それじゃない。見捨てられたという感覚。一生懸命やっても評価されていないのか、と会務にも積極的になれない気分。若手が人権擁護活動をやらないのは、そんなこともある。

・谷間世代に対する日弁連からの支援20万円を請求する時期や手続がよく理解できない。タイミングを失してしまうともらえない人が出てくる。そういう不具合は撤廃してほしい。